エンジンオイルの選び方は間違っている!?隠されたデータの秘密!②

自動車

拙い解説でしたが、でご理解頂けたでしょうか・・・?
前回ではあくまで基本的な部分。一般的にディーラーや量販店でよく見る内容を解説しました。
でも、一般的なことばかり書いてても面白くありません。
実は”ただの油”と思っていたエンジンオイルにはまだまだ隠されたデータがあるのです。
今回はエンジンオイル選びの第一のポイントを書きます。

エンジンオイルは「ベースオイル」で選ぶ!

何でも基本が大切です。オイルの中にも基本となる「ベース」が存在し、このベースの材質によってエンジンオイルの性格が大きく変わります。スタート地点が異なるのですから、このベースオイル選びは非常に重要になります。

でも、ベースオイルって何でしょうか?まずはベースオイルから知っていきましょう。

エンジンオイルの作り方

エンジンオイルの製造方法

ざっくり書くと下図のように、
中東の方でよく採れる原油を弱火で蒸留し精製した油にします。その後、強火で蒸留すると沸点の違いから2種類のオイルが採れます。
その沸点の低いものが重分流、沸点が高いものが軽分流となります。

軽分留はエチレンガス、ガソリンの他、灯油、軽油、LPGの元となります。
重分留は潤滑油、やアスファルトの元となります。

強火で蒸留した後も色々な化学工程があるのですが、エンジンオイルに絞ると、軽分留で出てきたエチレンガスを科学的に合成したものが、化学合成油重分留を合成したものが鉱物油となります

この分留で出来た、化学合成油、鉱物油のことを「ベースオイル」と言います。

このベースオイルが後のエンジンオイルの性能に大きく関わるため、ぜひとも知っておいてください。

ベースオイルの種類

さらに深堀り。ベースオイルにも沸点の違いから軽留分と重留分の2つに別れていましたが、オイル製造方法としては3種類あるのです。

  • 化学合成油(フルシンセティック)
    なんとなく聞いたことがありますか?
    科学的に合成され、高い安定性を持ち、せん断や高温安定性、低温流動性など、現状で一番高い性能を持っています。
  • 部分合成油(セミシンセティック)
    化学合成油に1%でも鉱物油を混ぜると部分合成油になります。目的としては化学合成油並みの性能を持ち、鉱物油並みのコストで製造することを目的にされています。
  • 鉱物油(ミネラル)
    自然の素材を加工はしていますが、そのものなので分子がバラバラで安定性に欠けますが、とにかく安価です。

難しく書いていますが、結局化学合成油か鉱物油があり、後はどれだけ混ぜるか、という事です。

さらに、APIというオイルの協会の偉い人達は5つのグループ分けをし、棲み分けを図りました。

ベースオイルのグループ、5つを解説。

先程重要と言った、ベースオイルですが、精製方法や元となる精製油によりグループ分けされます。このグループ分けがオイル選びの重要なポイントですので、チェックです!

ベースオイルのグループ分け

グループⅠ/Ⅱ(鉱物油)

  • 解説
    いわゆる「ミネラルオイル」というもの。レトロカーと呼ばれるような古い車は化学合成油を使用することが出来ない車種があるので、必然的に鉱物油を使用することになります。
    先程も記載したように分子が不揃いですが、とにかく安価です。
  • 使用イメージ
    精度があまり良くないので、熱や高負荷などに弱く、交換時期が化学合成油よりは早いです。けど、ハイブリッドなど特殊なエンジンを積んでいないのなら問題ないと思います。長距離を使い続けるのにはリスクが多少ありますが、交換時期をキッチリ守りながら使えばコストパフォーマンスはあるのではないでしょうか。ただ、あまり出回っていないので、選択肢は狭いです。

グループⅢ(VHVI≒鉱物油)

  • 解説
    Very High Viscosity Indexの略。”すっごい粘度指数の高いオイル”と言うような意味。
    重分留から製造するのですが、不純物等がほぼ無いため、日本では化学合成油として扱われたりします。が、元々は重分留なので、鉱物油として捉えるのが正しいかな?
    さらに、下で出てくるPAOを混ぜて「全合成油」といった表記をしていたりするので、このグループⅢはややこしいです・・・
  • 使用イメージ
    一般的なオイルのイメージ。結構この市場が厚いのではないでしょうか。グループⅢだからグループⅣより悪い、という事はありません。むしろ、グループⅢの価格でグループⅣの性能に匹敵するオイルも多数存在します。
    使用は2019年、現代の車両であればおおよそ利用できるハズです。一部、精度の高いエンジン(高級セダン系等)で純正以外のオイルを入れることで異音が発生することがあります。

グループⅣ(PAO:ポリアルファオレフィン)(化学合成油)

  • 解説
    非常に粘度指数が高く、不純物が無いため、安定性が良く、高性能です。
    印象としては突出するような性能の高さはありませんが、オールマイティに高性能なイメージです。
  • 使用イメージ
    少しお高めなオイル。ターボ車や高出力車には合うと思います。各社コダワリのオイルを出しているので、コダワリを見て買うのも面白いと思います。

グループⅤ

  • 解説
    エンジンオイルの最高峰、エステルはココに分類されます。あくまでⅠ~Ⅳに分類が出来ないので、ここにきているだけです。その他、サラダ油、ごま油と言ったフツーの油もこのグループⅤに分類されるため、一概に「一番性能が良い」と言い切れません。
    そのうち、惣菜コーナーで「グループⅤの油で揚げました!」みたいなPOPが出てくるかもしれません。
  • 使用イメージ
    100%エステルの想定で書きます。
    値段がかなり高くなりますが、安定性はバツグン。エンジンの回転はヌルヌル回るし、普通に乗ってるだけでも気持ちよくなるオイルだと思います。
    主にはサーキット走行される方が走行前に入れておくとエンジンへのダメージが少なく済みます。

ちなみに、エステルは電気的に金属に吸着するため、被膜の形成が良く、高負荷でも被膜を維持したり、減摩作用がとても高い、非常に優秀な成分になります。

ベースオイルの表記に注意!

さて、ベースオイルのことについても分かったので、製品を眺めてみます。粘度はとりあえず、主流な0W-20を基本とします。

【鉱物油】

ホンダ純正オイルです。純正でも鉱物油なのですね。グループⅠなのかⅡなのかはメーカー問い合わせをするか、SDS(安全データシート)に書いてないのかな??

【化学合成油】

出たっ!少しややこしいヤツ!
あくまでの化学合成なので、グループⅣ(PAO)になります。PAOでも充分高性能なんです。。

【全合成油】

一番分かりにくい、曖昧なグループ、グループⅢです。
全合成油なので、一見化学合成のような文言ですが、”化学”という言葉ありません。VHVIになります。
鉱物油にエステルを混ぜて性能向上を図っています。それでいてベースが鉱物油なので、値段を抑えれるという事ですね。

【部分合成油】

これも上と同じVHVI(グループⅢ)。でもこっちは部分合成油と名乗っています。ただしあくまでメーカーが表示を決めるので、どちらも正しい表示となります。
ただ、何と合成しているのでしょうか・・・?

【100%化学合成油】

もうこの表記があればマチガイありません。全エステルです。
お値段も最高レベル。容量少ないのにこの価格!
でも、性能は絶対的に最高です。さすがMOTUL・・・

ここまでをまとめます

どうでしょうか。うまく伝わると良いのですが、難しい事を書くと解説も難しくなります・・・

今回はまずベースオイルの違いについてお伝えしました。
何気なく棚から手にとったオイルが実は自分の乗り方とは合っていなかったら、、昔、交換を依頼したオイルは何だったか、思い出してみると失敗した選択、意図せず最良なモノを選んでいた場合、様々です。そして、ベースオイルについて詳しくなった今、あなたなら何を選ぶでしょうか?

まずはベースオイルについて、自分に合うベースオイルがどれか定めてみましょう。
このベースオイルが定まれば次はいよいよ数値のお話です。コレが難しい!
うまく解説が出来るようにがんばります!

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