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【基礎】MTF曲線読み方の7ポイントを解説!

2022年2月17日

突然ですが、レンズ選びをしていて「MTF曲線」を見たことありますか?

MTF曲線

なんとなく見過ごしているんじゃないでしょうか。

実はこのMTF曲線を眺めてみると色んな事が分かるのです。今回はその読み方をまとめました。

この記事を読むと分かること

  • MTFの読み方が分かる
  • レンズ購入前にレンズの特性が分かる
  • レンズ選びが更に楽しくなる

さらに、今回のMTFの基本的な内容に加えて重要な内容がありますので、合わせて次回記事も御覧ください!

さらに重要な情報があります!

MTF曲線の基本を1つずつ

1:MTF曲線とは

そのレンズの性能を評価しグラフ化したものです。

コントラストの高さ、解像度の高さを読むことが出来ます。また、一部収差の程度まで知ることが出来ます。

2:MTF曲線測定時の設定

ズームレンズなら基本的にワイド端(広角側)、テレ端(望遠側)のMTF曲線図が載っています。単焦点レンズは1つだけです。

また、絞りは特別な表示が無い限りは「開放(F値が最低)」で測定されています。(たまにF8等も載せたレンズもあります)

3:縦軸と横軸

縦軸:コントラスト比

数値の高さで解像感やキレの良さを表します。

数値が高い方がコントラストが良く(ヌケ感が良い)、毛先等の細かい描写も可能です。

横軸:センサー中央から対角線上の端の距離

一般的にレンズは中央から外周に行くほど収差が増え、解像感、コントラストが落ちる傾向にあります。

どこから落ちていくのか、どの程度落ちていくのか、収差の程度はどれくらいか、を読むことが出来ます。

赤線部分をグラフで表すイメージ

4:APS-CとMFTの取り扱い

以前の記事でも書いたようにAPS-Cにフルサイズのレンズを付けることが出来ます。

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この場合、対角線上の中央点からの距離は「14.2mm」くらいなので、15mm手前以降からは切り捨てられます。

APS-Cにフルサイズレンズをつけた時のMTF

なので、上記記事でも結論を書いたように、収差の少ない、中央の美味しい部分だけを使うことができるため、APS-C機にはフルサイズレンズを付けることをおすすめします。

5:空間周波数について

グラフの横あたりに書いてある「10本/mm」とか「30本/mm」のことです。

ここで解像感やコントラストの具合を読んでいきます。一般的に0.6以上あれば満足画質。0.8以上あれば優秀な画質です。

10本/mm

1mm幅の間に10本の白い線と黒い線を10組(20本)配置したもの。

これによりコントラストの強さが分かります。高いほどヌケ感の良いレンズと読むことが出来ます。

30本/mm

10本/mmと同じ考えで、1mm幅の間に白と黒の線を30組(60本)配置したものです。

先程と比べて細かくなるように、数値が高いほど解像感が高くシャープなレンズと読むことが出来ます。

空間周波数の数値

先程の0.6とか0.8とか、とは何を指しているのか、というと、、

10本/mmと30本/mmいずれとも、そのレンズを通して撮影した際に白と黒の色の見え方を測っているのです。

例えば、、黒を10、白を0とした場合、白と黒との差は10のため100%情報を伝えている、ということになります。

他にも、

黒が9、白が1の場合なら、9-1=8となるため、80%の表現が出来ている、ということになります。

このように、10本/mmと30本/mmを測定し、コントラストや解像感を計測しているのです。

6:S方向、M方向

まず初めに読み方ですが、、

S方向

S方向=サジタル方向(放射方向)

対角線上に向かっての真っ直ぐな方向を表したものです。

M方向

M方向=メリジオナル方向(同心円方向)

センサーの中央点から円形に線を結ぶ方向に計測したものです。

この方向の数値が極端に低いレンズは、オールドレンズでも”グルグルボケ”で有名なHelios44-2とか、でしょうね。

7:S線とM線の見方

放射方向、同心円方向、それぞれが同じラインを高い数値で描ける事が一番の理想です。が、工業製品であること、商売のための商品なので、コストとの折り合いをつけなければなりません。

なので、特に普及クラスのレンズでは線の乖離が発生しやすくなります。

では、S線とM線の見方ですが、乖離した場合と一致した場合はどうなるのか、、というと

非点収差、コマ収差が発生し写真がボヤける、滲むといったような状態が発生します。
(なので、この例図のレンズでは特に四隅の収差、コントラスト、解像感がかなり低下してしまっています。)

収差については別記事にて1つ1つ取り上げますのでここでは割愛します。

逆にこの線が乖離せず、ほぼ一致した線を描けば理想的なボケを得ることが出来、出てきた写真はとてもキレイな写りになっています。

レンズ選びが更に楽しくなる

以上、7つのポイントをあげてみました。

レンズって普及クラスの商品でも数万円するので高いですよね。

おいそれと買うわけにはいかないので、買う前にこういった性能評価を知ることはとても重要だと思います。

そして、知ることでレンズを選ぶ時に「あーでもないこーでもない」と悩むのも1つの楽しみ方なのではないでしょうか。

注意点がまだあります!

ここまで書いておいて何なのですが、まだこのMTF曲線図には注意点があるのです。

それは図を作成する際のメーカーの測定方法です。実はカメラレンズの測定方法は主に2種類あり、メーカーによりどちらを載せているか、書いていない事が多いのです。

違い測定方法の図を比べても意味がありませんので、注意が必要です。

なので、次回は測定方法について記事を書いてみます。


それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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