「写ルンです」や昔のフィルムカメラにフィルムがあるように、デジタルカメラにも光をデジタル信号に変えるセンサーが搭載されています。
そのセンサーには大きさが色々と分かれています。
お手持ちのカメラはどのサイズかご存知でしょうか?この機会に今一度確認してみるとカメラの多様性が見えてきます。
大きさの種類
以下にセンサーサイズ一覧のPDFを作成してみました。
印刷時に「等倍で印刷」や「実際のサイズで印刷」等を選んで印刷を行うと、実際のサイズで印刷をすることが出来ます。
スマートフォンからプロモデルに搭載されているセンサーの多種多様な大きさがよく分かると思います。
1/2.3型(6.2mm x 4.6mm)
主にスマートフォンや、コンパクトデジタルカメラに採用されている大きさです。
スマートフォンは独自のサイズを採用していることが多いので、この限りではありません。とても小型ですが、最近のスマートフォンは高画質化が進んでおり技術革新の凄さを一番感じるサイズです。
例えばこんな商品...
1型(13.2mm x 8.8mm)
最近のコンパクトデジタルカメラの上位機種に用いられている大きさです。
SONYのVLOGCAMもこのサイズを採用しており、YouTuberがこぞって使用していることから、まだまだ発展していくサイズです。
しかし、コンパクトデジタルカメラというジャンルの中ではかなり高額の商品となるため、今後商品が多く発売されると価格も変わってくると思われます。
4/3型(17.3mm x 13mm)
よく言う「マイクロフォーサーズ」
主にオリンパス、パナソニック、SIGMA、Leicaなど様々なメーカーが参画しています。
ほぼフルサイズセンサーの対角線長が半分のため、レンズの実焦点距離は倍となり購入時にイメージがしやすくなっています。
このあたりのサイズからプロでも使用することがあります。
APS-C(Canon=22.3mm x 14.9mm / Other=23.6mm x 15.6mm)
ミドルクラスやハイアマチュアモデルで多く採用されているサイズ。
価格も抑えながら大きさ、画質等がバランス良く調整されており、プロ使用でも用途により耐えうる性能を持っています。
また、望遠についてはフルサイズよりも有利になるため、野鳥やスポーツ撮影では敢えてAPS-C機を使用する事があります。
フルサイズ(36mm x 24mm)
アマチュアモデル~プロモデルまで多種多様な商品があります。
ミラーレス一眼が増え、手軽に購入できるフルサイズ機も増えてきました。
どのカメラメーカーもとても開発に力を入れているサイズのため、価格も高くなっていますが、性能は価格を超えています。
中判(48.3mm x 32.9mm)
フルサイズよりも大きなセンサーで高精細なイメージを出力します。
大判の印刷にも耐えうる画素数を持っており、大きく重く取り扱いが大変ですが、プロモデルのため割り切られています。
大きさを変える理由
価格

一番分かりやすい理由は「価格」ですね。
センサーはとても精密で大きくなればなるほど製造の難易度があがるため、どうしてもセンサーサイズが大きくなるとコストもかかってしまいます。
画質

センサーが大きければ光を取り込める分、画質には余裕ができます。
ただ、小さければ画質が悪いのか、というと、それだけではありません。ただ、センサーが大きいと写真はキレイになるので、キレイな写真を求める場合はセンサーサイズの大きな物を購入することをおすすめします。
階調
黒や白は単色ではなく、その中にもグラデーションをもっています。
大きなセンサーは多く光を受けることが出来るため、そのグラデーションがとても滑らかに表現されます。
明るい場所、暗い場所ではセンサーの大きさ(だけではないけど)で余裕が変わってきます。
筐体の大きさ、重さ
センサーが小さいということは、それだけ取り巻く機構も小さく、さらにカメラのボディも軽く作ることが出来ます。
手持ち撮影の場合、カメラが重いと取り回しがとにかく辛くなってしまうため、軽いほど撮影が楽になります。
望遠
構造のお話になるため、難しくなるのでこの記事では書きませんが、センサーが小さくなると写る範囲(画角)が狭くなります。
しかし、その分望遠が効いた状態となるため、遠くのものを撮影する際はフルサイズではなく、敢えてAPS-Cを使用する場合があります。
ボケ
センサーサイズが大きくなるとボケが強くなります。
ボケの強い写真はキレイに見えますが、逆に言うとボカしたくない時でもボケてしまうこともあります。
そういった場合はセンサーサイズが小さいものを使うと全体的にピントが合う「パンフォーカス」の撮影をすることが出来ます。
まとめ
センサーサイズには色々な種類があることが分かりました。
サイズが大きいと画質が良くなる反面、コストがかかったり、重量が増します。
サイズが小さくなるとコストが軽くなったり、軽くなる反面、ボケが弱くなったりグラデーションが弱くなったりします。
一概にセンサーサイズが大きければ言い訳ではなく望遠が欲しい場合は敢えて小さくし望遠効果を狙います。
何事にも得手不得手というのは存在するので、撮りたいもの、状況に合わせてカメラを選択したいですね。